フルGAPSダイエット

フルGAPSダイエット

患者さんはでんぷんと砂糖を最低2年は完全除去しなければなりません。つまり、全ての穀類、砂糖、じゃがいも、サトウニンジン、サツマイモ、サトイモ、それから作られる食品全てを除去します。料理用の小麦粉はアーモンド粉(またはその他のナッツ、ヒマワリやカボチャの種などを挽いて粉にします。)で代用します。1年から1年半ほどで新じゃが、発酵させたソバ、キビ・アワ・ヒエ、キヌアなどをごく少量から始めて反応をよく観察するようになります。小麦、砂糖、加工食品、添加物は、もっとずっと長い間除去します。

発酵させた食品の量を少しずつ増やしていきます。発酵できるのは野菜、果物、牛乳、魚(レシピセクション参照)などです。また、サリー・ファロンの書いた素晴らしい本「栄養の伝統」(Sally Fallon “Nourishing Traditions”)をお勧めします。そこには多くのよいレシピが載っています。発酵食品を毎食取ることで患者さんは消化酵素などのサプリを使う必要がなくなります。全ての新しい発酵食品を徐々に1~2さじから初めて増やして行くようにしてください。

GAPSの人にとって最良の食品は、卵、肉、魚(生鮮か冷凍を家で調理します。スモークや缶詰は不可。)魚介類、新鮮野菜と果物、ナッツ、種子類、にんにく、オリーブオイルです。よく加熱された野菜と同様、生の野菜をサラダやスティックにして食べることが非常に大事です。こうすることで、生野菜から価値ある酵素と解毒物質を提供され、肉の消化をも助けます。生の果物は、単独でとるべきで、食事とともにとってはいけません。なぜなら、果物の消化は全く違う消化パターンであるため、お腹にとってより難しい仕事になるからです。そのステージでは、患者さんに果物を与えるときは、食間のおやつとして食べてもらいます。食物の85%はりっぱな―肉、魚、卵、野菜、自然の脂肪であることを忘れないでください。焼き菓子と果物は食間のおやつで、制限された量だけです。

GAPSの人にとって非常に大事なことは、毎食、肉やバター、ギー、ココナツ、低温圧縮オリーブオイルなどの天然の脂肪をたくさん取る事です。食事の内容にある脂肪は、血糖値を調整し、炭水化物に走るのをコントロールできるからです。

患者さんがもしお腹の虫やその他の下痢症になったら、数日間、低繊維質の段階にまで戻してください。ナッツ類、生野菜、生の果物を除去して、水で煮込んだスープストック、魚、卵、発酵させた乳製品と、煮込んだ野菜のみ(皮をむき、種をとり、肉と一緒に煮込んだもの)を食べて、下痢が完全に治るのを待ちます。便通が戻り、そのまま一週間待ってから生の野菜を徐々に与え、一度に一つずつ、それも少量から取り入れていきます。野菜の導入が終わってからナッツ、種子、果物を徐々に与えます。

GAPSの患者さんが食事のバランスを取られるようになると、体のpHバランスが正常になってきます。肉、魚、卵、チーズのようなタンパク質は、酸性の燃えカスを残し、体の状態を悪化させるかもしれません。野菜はアルカリに傾かせるので、かなりの量の煮込んだ野菜や生野菜をいっしょにとることが非常に重要です。生の果物や生野菜、葉物野菜は特にアルカリに傾かせます。毎日取るとよいものとして、リンゴ酢を1カップの水にさじ1杯加えて飲ませます。お湯にリンゴ酢を入れたものも体を温めるアルカリ飲料です。発酵食品もアルカリにします。

加工食品を除去することが重要です。(パッケージや缶詰にされたもの)加工の段階で我々に必要な栄養は全て失われています。消化が非常に難しく、また健康的な細菌バランスを損ねます。その上、多くの人工、化学物質が含まれており、健康を悪化させます。添加物、色素、Eナンバー、なども同様です。食品は自然から取ってきたばかりの新鮮なものを選んでください。

電子レンジは使わないでください。食品を破壊します。コンベンショナルオーブンかコンロなど火の上で温めて下さい。

除去すべき食品

・砂糖と砂糖を含んだ食品

・サトウキビからの糖蜜、メープルシロップ、コーンシロップ、その他のシロップ

・甘いもの、ケーキ、ビスケット、チョコレート、アイスクリーム

・アルコール飲料

・缶詰その他の加工食品。常に成分を調べて砂糖、ラクトース、マルトース、でんぷん、コーンスターチ、コーン粉、保存料、香料、色素、イースト。加工食品は買わないのがベストです。

・穀物:コーン、ライムギ、オート麦、小麦、小麦粉で作られる全てのもの(パン、パスタ、ビスケット、ケーキ、全ての焼き菓子、パン屋のもの、ケーキミックスやパン関連のものが入ったもの)、ソバ、キヌア、きび、あわ、ひえ、クスクス、スペルト小麦、セモリナ、タピオカなど。1年から1年半たてば、徐々にそば、きび、あわ、ひえ、キヌア(最初は発酵させて)はとれるようになるが、米、小麦、ライムギは除去します。

・朝食のシリアルは高度に加工された食品でなんら栄養価はありません。また、砂糖、塩、トランス脂肪酸その他の有害な物質をふくんでいます。これをすべて永遠に除去します。

・でんぷん質の野菜とそれを使ってできた食品:じゃがいも、サトウニンジン、さといも、エルサレムアーティチョーク、さつまいもなど。1年から1年半後に新たに導入できます。

・牛乳もこの段階では除去します。しかしGAPSの人はサワーミルク食品、たとえば、ナチュラルハードチーズ、生乳ナチュラルヨーグルト、ケフィア、クレームフレッシュ、サワークリーム、バター、ギーは取ることができます。牛乳にはGAPSの人たちにとって多くの問題を引き起こす成分が含まれています。たとえば、乳糖ラクトース、カゼイン、免疫複合体など。発酵した牛乳にはラクトースがはいっておらず、発酵菌によってすでに消化されているため、発酵乳は我々が消化しやすいものになっています。オーガニック乳製品を少しずつ導入していくのをおすすめします。乳製品を全て受け入れられないならGAPSの本の95ページを参照してください。そこには、乳製品を安全に導入する方法が書かれてあります。すでに自家製ヨーグルトやケフィア、ギーを導入ダイエットとして導入済みであれば、徐々に発酵クリームと発酵バターを導入するとよいです。それらがよく受け入れられたら、ナチュラルの熟成チーズを試すとよいです。GAPSの人によく受け入れられやすいのは、ヤギか羊の乳製品で、その次に牛のものを試すとよいです。1年半から2年半で、全ての発酵乳製品がよく受け入れられていれば、患者さんは、無殺菌の生乳を徐々に1,2さじから飲んでみるようにします。GAPSの人は、殺菌した牛乳を決して飲んではなりません。

・フルーツジュースは新鮮に絞ったもののみ。それ以外は加工した多くの糖類、真菌がたっぷりなので、GAPSの人は反応をおこしかねません。

.・豆類とプルスは一般に消化が難しいです。豆類の中では、白いんげん豆を発酵させ加熱したもの(自家製)と新鮮なソラマメのみなら可。市販のベークドビーンズは40%の糖が入っているので避けます。(レシピセクション参照の上)自家製の焼き豆をつくるとよいです。

コーヒーは腸に強すぎて炎症を起こすので避けます。濃いお茶、紅茶、茶類も避けます。ナチュラルハーブティ(フレーバー添加していないもの)と生姜茶は大丈夫です。生姜茶は、消化器の問題に対する治療法としてよく知られています。

ソフトドリンク飲料は全くとってはなりません。糖と様々な化学物質が多く、GAPSの人にとって非常に有害です。

・色素、保存料、香料、その他の化学物質

・大豆と大豆製品。甲状腺の機能に影響し、エストロゲン様の成分の作用でホルモンのバランスに悪影響を及ぼします。エストロゲンと類似したもの(大豆製品、避妊薬、その他の薬、家庭掃除用の薬、洗たく洗剤、トイレ洗剤など)は避けます。
推奨される食べ物

・新鮮なものや冷凍の肉、魚、貝類を買います。スモークや塩づけや、保存用のものでないことを確認します。患者さんは、ゼラチンに満ちた肉を毎日とらなければなりません。(骨や関節周りの肉、鶏肉の皮や茶色の肉)特に肉中の脂肪を取ることが重要で、赤身はGAPSの人にとってはよくありません。

レバーその他の内臓系の部分は常に取らねばなりません。どのように調理してもよいです。この部分は、多くの栄養失調の治療法となります。

卵―黄身は生がベストで、白身は、ほんの少し火が通っているのがよいです。たとえば、半熟玉子や目玉焼きのような状態でよいです。また、良質の卵、つまり地鶏や放し飼いのオーガニックの卵がベストです。一日に少なくとも2,3個をとる。これは神経機能の回復に特によいです。

・新鮮野菜―イモ類以外(でんぷん質の野菜とそれを使ってできた食品:じゃがいも、サトウニンジン、さといも、エルサレムアーティチョーク、さつまいもなど。) 野菜は蒸す、煮る、ロースト、グリル、炒めるなどで料理します。特によいのは、自家製のスープやシチューにする方法で、最後にニンニクを加えます。生野菜よりも消化がよく、栄養がより多いため、料理した野菜を非常に多くとるべきです。

・また、発酵野菜や生野菜にオリーブオイル、レモン汁をかけたりしてサラダとして食べることが重要です。生と発酵した野菜はタンパク質の消化と解毒を助けます。患者さんが下痢をしているなら、下痢が治るまでは火を通した野菜を食べさせます。

・新鮮な果物。果物は熟していることが重要です。導入ダイエットを終えたのちに、身近に出回っている熟した果物を徐々に加えます。このステージでは、一日を少量の果物でスタートし、食間にも果物を食べるようにします。下痢をしているときは果物を与えません。下痢が治まれば、まず加熱した果物(皮をむき、タネをとり、バター、ギー、ココナッツオイルなどでよく加熱する)を、次に生の果物を徐々に与えます。

・アボガドは素晴らしい栄養のある果物です。熟しているのを確認して肉、魚介類、サラダとともに食べます。

・バターは、いわゆる健康食品と言われるものの中で最もよいものです。それを使って加熱してもよいし、料理の上に載せてもよいです。バターは、オーガニックで無塩のものを買います。オーガニックでないバターの原料の牛には殺虫剤と抗生剤が多く含まれています。低温圧縮されたバージンオリーブオイルも大変よいので、サラダやその他の料理に加えるとよいです。オリーブオイルを加熱する時に使うのはよくありません。加熱すると化学構造がかわってしまうので、生で使います。炒めるときは動物性脂肪を使います。たとえば、ラード、子羊の脂肪、アヒルの脂肪、ギー、バターなどがよいです。ココナッツオイルとパーム油が植物油としては加熱に適しています。加熱中に構造が変わらないものです。また、再利用もできるので、肉を焼いた後の油を集めるとよいです。すべての一般的な植物性油、マーガリン、その他の加工脂肪は使いません。非常に健康に有害です。

・ナッツと種子類は素晴らしい栄養摂取源です。ナッツは、皮をむいただけの状態で買い、塩味やローストやコーティングやその他の方法で加工されていないものを選びます。そうすれば、必要な脂肪酸と栄養のすぐれた資源です。しかし、中に含まれる酵素のせいで、消化しにくいと言う人もいます。患者さんにとってそれが問題だと感じるなら、買ってすぐ酵素を抜く事をします。つまり、塩水に一晩漬けておきます(1リットルの水に大さじ1の塩で)。翌朝水を捨て、塩分を洗い落とし、50℃のオーブンで3~24時間かけて乾燥させます。(ナッツによって乾燥の時間が異なるので何度も確認します。)。患者さんはこの乾かす前のナッツを食べることもできます。乾燥させてビンに入れて密封するか、閉められるビニール袋に入れて保存します。
これによって、おいしくパリパリになり、おやつやドライフルーツとともに食べたりできます。あるいは、ナッツと種子(ヒマワリやカボチャ)を挽いて小麦粉のようにして自家製のパンケーキやパンをつくったりできます。私の本にレシピを載せましたが、挽いたアーモンド粉はヘルス・フードの店で売っています。

・もし子供がミルクのような飲み物が好きなら、乳製品を導入しながらでもナッツ・シードミルクで代用できます。アーモンド、ヒマワリの種、松の実、ゴマでミルクをつくります。甘皮をとったアーモンドなら最高のミルクとなります。アマの種を1さじ足すと濃いミルク味になります。アーモンド1カップを12~24時間水につけて水を捨てる。フードプロセッサに入れて1カップのナッツ・シードに対して1~2カップの水を入れて混ぜます。よいジューサーならよくナッツを粉砕でき、ペースト状になるので、それを水で薄めます。よくまざったら、チーズクロスやきめの細かいストレーナーを通してミルクができます。ここに水に漬けておいたデーツやレーズンを入れると甘いミルクができます。ミルクが濃すぎると感じたら、水を加える。ここにしぼりたてのリンゴジュースやニンジンジュースを加えると、素晴らしい栄養ドリンクになります。同じようにしてミルクをつくり、水で覆って冷蔵庫に入れます。

・ココナツミルクも作れます。甘味料の入っていないココナツのあらい粒1カップと水1カップをなべで温めて沸騰直前で火を消します。冷やしてフードプロセッサで混ぜ、チーズクロスかストレーナーを通します。

・塩は普通の食塩を無加工の塩に取り換えた方がよいです。市販の塩は、全ての自然ミネラルがNaClから引き離されて加工されています。人間の体はそれらのミネラルが必要なので、自然塩を摂取しなければなりません。セルティックソルトやヒマレイヤンソルトなどの良質の塩を買うとよいです。

・にんにくを毎日食べることが重要です。患者さんの腸内細菌を正常化し、免疫を向上させます。これを生のまま肉と食べたり、食事の内容として料理してもよいです。いくつかのかけらではなく、ニンニク1個全部を一日で食べるようにします。

・加工していないはちみつが唯一の許されている甘味です。(焼き物の時の甘味料としてはドライフルーツがよいです。)自分の住んでいるところでとれるはちみつがもっとも頼りになります。

避ける食品と推奨食品のアルファベット順のリストはGAPSの本をご参照ください。

典型的な食事例

まず朝一番にミネラルウォーターかフィルターを通した水にスライスしたレモンを入れて飲みます。暖かいか冷たいかは好みで決めてよいです。ホームメイドのヨーグルトかケフィアを半カップとる。水とヨーグルト・ケフィアを別々に取らず、一緒に混ぜてさわやかなドリンクを作ってもよいです。半カップずつを混ぜて朝一番に飲みます。

ジューサーがあるなら、患者さんは新鮮な絞りたての野菜ジュースを水で薄めて飲んでもよいです。何のジュースにしてもよいが、50%は治療的な野菜を使うとよいです。例えば、にんじん、少量のビートルート、(全体の5%を超えないように)セロリ、キャベツ、レタス、青菜(ほうれん草、パセリ、ディル、バジル、ネトルの葉、ビートの葉、人参の葉)、赤と白のキャベツ、これに、50%のおいしい果物を入れて味をごまかします。パイナップル、りんご、オレンジ、グレープフルーツ、ブドウ、マンゴ、など。患者さんはこのまま飲んでもよいし、ヨーグルト・ケフィアや水で薄めてもよいです。

毎日我々の体は24時間の活動と休息のサイクルがあり、食べる、とクリーンアップ(解毒)を繰り返します。午前4時から10時までは、体はクリーンアップ解毒のモードにあります。それで、私たちの多くは、朝空腹を感じません。水を飲む、ケフィア・ヨーグルト、そして新鮮な絞りたて野菜ジュースがこのサイクルを助けます。この時間に食物を体に入れるのは解毒の妨げになります。朝食は解毒の終わった10時ごろとるのがベターです。この段階で初めて我々は空腹を感じます。そのようにして体は解毒が終わったことを教えるのです。子供は解毒は早めに終わるようです。

朝食例

英国式の朝食の例として:卵を好みによって料理し、ソーセージ、野菜(生と加熱したものと両方)サラダ(トマト、キュウリ、玉ねぎ、セロリ、その他新鮮野菜)その他あってもよいものとして、アボガド、肉。卵の黄身は料理せず、白身は料理します。サラダと卵のドレッシングとして低温圧縮オリーブオイルをかけます。水に浸した、あるいは芽の出たヒマワリ種1さじ、その他ゴマ、かぼちゃ種などをサラダにかけます。ソーセージは(フルファット)で、純粋なフルファットのひき肉を塩コショウのみ(あるいは新鮮野菜、ハーブも加えてあってよいです。)で作ったものを使います。市販の調味料やMSG(モノソディウム・グルタミン)を使っていないことを確認します。注文を取って作ってくれる近所の店を探します。

アボガドと肉・魚・魚介類、生と加熱した野菜、レモンと低温圧縮オリーブオイル。暖かいミートストックを飲み物として出す。必ずプロバイオティックを加えます。

挽いたナッツの粉で作ったパンケーキは、朝時間の取れる週末などにつくるとよいです。これにバター、サワークリーム、ハチミツをかける。これはリッチなおやつとして出してもよいです。. 薄い紅茶にレモン、生姜茶、ミントティなど

昼食例

自家製野菜スープやミートストックで作ったシチュー
アボガドと肉魚魚介類、生と料理した野菜。オリーブオイルとレモン汁。暖かい自家製ストックを飲み物として。ヨーグルト・ケフィアを加えてもよいです。
肉・魚・野菜

夕食

朝食や夕食からひとつメニューをとる
食後ヨーグルト・ケフィアを半カップとる。

GAPS 後の食事

厳しいGAPSの食事を最短でも1年半から2年は行わねばなりませんが、患者さんの状態によってきめます。早く回復する人もいれば、遅い人もいます。患者さんはGAPS以外の食物を試していくには、6カ月の正常な消化活動を経てからでなければなりません。このステップを急いではなりません。最初に導入するのは、新じゃがいもと発酵させたグルテンフリーの穀物です。(ソバ、ヒエ・キビ・アワ、キヌア)発酵のさせ方はレシピセクションを参照。
導入に際しては、一度に一つの食品に限る。また、常に少量から始めます。つまり、患者さんに新しい食物を少量与え、2,3日はその反応がどう出るかを見ます。消化問題がぶりかえさず、その他の症状が起きて来ないようなら、数日もう少量加えてみる。反応がなければ、徐々に食物の量を増やしていきます。それらは、たとえば、でんぷん質のものなどです。その時脂肪の量を多めにあげて、(バター、オリーブ油、その他動物性脂肪、ココナッツオイルなど)でんぷんの消化の速度を遅めます。この導入に費やす時間を十分とります。適切なやり方をすれば、数か月かかるでしょう。
新じゃがいもと発酵させた穀物の導入ができれば、サワードウ(発酵生地)を良質の小麦かライムギ粉で作ってみます。パンケーキかパンをこのサワードウで作ってみます。サリー・ファロンのすばらしい「伝統栄養」の本に多くのレシピがあるので、これを強く推奨します。サワードウがよく受け入れられたら、市販で入手できる良質のサワードウからのパンを買う事が出来ます。
このステージまでには患者さんがそば粉、ひえあわ、キヌアを料理前に発酵せずとも受け入れるようになっているでしょう。徐々に様々なでんぷん質の野菜、穀物、豆を導入できるようになります。

ただし、患者さんは、砂糖、添加物、加工食品、その他の有毒な食物豊富な典型的な現代の食事には立ち帰ってはいけません。これから生涯何年かはGAPS用の健康的食事法に従って食べて下さい。

.結論:

一見してGAPS食餌療法は非常に大変なことのように見えます。しかし、これは非常に全体的で健康な食事であり、患者さんが回復して腸管の穴をふさぎ、この人が生涯健康であるための強い基礎となります。つまり、大部分のGAPSの人々は残りの生涯ずっとGAPSの特別食事法を行わなくてもよいです。消化系統が正常に機能しはじめれば、世の中に出回っているもっともホールサムな食物を導入できます。このターゲットに二年で到達する人もいれば、もっと長くかかる人もいます。症状の重篤度と年令にもよります。子供は大人よりも回復が速いです。
いったん導入されれば、GAPSダイエットは通常の料理や食事作りと比べてさして難しいことはありません。また、買い物もシンプルです。とにかく新鮮で加工されていないものを買うこと。GAPSの本を読めば必要な情報と多くのレシピを見ることができます。
幸運を祈ります!